セアカゴケグモ

8月も終わり残暑が厳しいながらも少しづつ秋の気配を感じつつあった、昨夜(9/9)。
深夜の就寝中に足先に激痛が走った!!迷わず飛び起きた!!

どれぐらいの激痛かと例えれば、足先が虫歯になったような痛み。もしくは、爪の間に待ち針を刺されたような痛み。

ただ事ではない痛みに、その原因はなにかと懸命に考えた。急いで電気を点けて、足の様子をみた。外傷があるようには見えない。でも、痛みは確実に広がっているように感じる。外傷がないのでは刃物や打撲ではないのが明らかだ。そして、この痛みは刃物で切れた痛みや打撲のような痛みとも違う。座骨神経痛でもないが、その痛みを100倍に濃縮したように思えた。考えられるのは、ハチやアブ、ムカデなど毒のある虫に刺された痛みだろうと直感した。筆者が住むマンションでは10年以上前にムカデが大量発生して、マンションの管理組合で駆除したことがある。しかし、ムカデはいない。気配もない。あと一つ、5年ぐらい前に、マンションの敷地内でセアカコゲグモ発見して、マンションの管理組合で注意喚起したのを思い出した。
毛虫に刺されて毛虫皮膚炎も経験した筆者は、格段に違う痛みにセアカコゲクモを確信した。
筆者の住むマンションから小学校の学区で2区ほど離れた小学校の植木鉢から大量発生して全国的なニュースになったことも思い出した。
すぐに、家族を起こして経緯を話した。「なんかあったら救急車呼んで」と。田舎や村社会や文化的に閉ざされてる地域では、なにかあっても「大事に」なるから救急車は呼ばないではと言われることがあるから、家族でも先に伝えとく。

余談だが、ある兵庫県の醤油作りで有名な地域に友人を訪ねて行ったときに、友人の祖父宅を寄りました。そこのお爺さんが熱中症で意識朦朧として倒れました。家族が介抱しますが緊急事態です。筆者が救急車を呼びましょうと言うと「大事になるから呼ばないで」そう返ってきます。その友人は介護福祉士、救急車を呼ばないで親戚の看護師を呼んだから様子をみますと親族。看護師を呼ぶ暇があれば救急車を…。事態の様子をみる時間を十分経過したので、救急車を呼ぼうとすると家族に大事になるから呼ばないでと再度言われましたが、介護士が居て看護師がいるのに「今が大事です。」と言うと、友人たち家族は分かっているけど呼ばないでくれと懇願されて、筆者は応接室に通されて、救急車を呼ばないように接待という監視を受けた。少しお爺さんが意識を取り戻すと別の親族が現れて、病院に運びました。
その後、友人と二人で出かけた車の中で言われた、介護や医療に携わっているので緊急性は理解してる。でも都会に住んでいるもには理解できない田舎の価値観があると謝られた。僕は率直に「謝らなくていいけど、自分のお爺さんの命でも?」との問いかけに「それが田舎というもの」の返答に苦い思いをした。

さて、余談は終わり、激痛の中、対処方を調べる事にした。
まず、よほどの事がない限り、死なないことが理解できただけでも1つ安心できた。
咬まれた瞬間はチクっと痛い。次に、赤くなる。腫れる。30分程度かけて、痛みが広がる。
ここで、回復に向かう人が多い。しかし、老人や子供など抵抗力が弱い人は、痛みが全身に広がり、発熱、発汗、頭痛、嘔吐、下痢、発疹などの症状が出て重症化する場合がある。

対処方法は、流水で洗い、患部を冷やし、病院に行くことが一番です。

冷静になって、患部を見ても流血どころか刺された形跡は見当たらない。刺されて瞬間チクリとするはずが、その記憶がない。寝ていたのでチクリには気が付かなかったと考えた。そして、一番痛い所は、少し赤くなってきてる。隣の指も同じぐらいの痛さで、このまま行くとどこが痛いかわからなくなるのではないかと不安が増える。少し赤くなったところよく見てみると、その皮膚の下、内部に紫色形跡がある。ここが痛みの中心だろうというのは理解できた。

とりあえず、応急手当として情報にあったように、せっけんで念入りに洗った。不思議なことに、洗い流せば流すほど、痛みは我慢できるものになってきた。咬まれたというよりも咬み損ねられて、毒の成分が皮膚に付着した可能性が高いのではないかと推測した。
それでも痺れるほと痛いが我慢できないまでもない。洗っている内に、痛み自体は少し和らぐ代わりに段々と痛みが、広がるのは感じていた。

きれいに洗い終えて、次にできることは安静にすること。飛び起きたときより痛みが強くなったり全身に回ったりしたら迷わず夜間救急に行くつもりだが、その時点よりほんの少しかは穏やかになってきてる。痛みの中心である足の指より、足の甲、ふくらはぎと痛みが広がって行く。30分ほどかけて痛みが広がると記載があったが、それ以上広がる様子はない。
さらに時間が経過すると裏腿(大腿二頭筋)に痛みというより痺れが伝わってきた。しかし、痛みもそれ以上強くならないし広がらないので、翌朝まで様子をみることにして、睡眠に戻った。応急措置として、抗ヒスタミン薬を塗るようなことも出てきたが、残念ながらそのような塗り薬は手持ちがなく、セアカゴケグモの毒は神経毒なので、鎮痛消炎薬を塗って寝た。
ここまで、夜中に飛び起きてから2時間弱。

翌朝になって、裏腿、ふくらはぎ、足の甲などの痺れや痛みは消えていた。痛みの中心である足の指には、執筆している現在(9/10午後)でもピリピリもしくはチクリとした古傷のような痛みが残っている。情報によれば、数日から数か月で治るらしい。

さて、一昔前は、セアカゴケグモを発見すれば、自治体や保健所などに通報を要したが、現在では自治体毎に対応が分かれる。大阪府下ではセアカゴケグモは、もはや珍しくなく通報を要しないところも多いらしい。かくゆう筆者の住む自治体も必要がない。
もし、セアカゴケグモに咬まれても、その治療法は確立されており、重症化したときに使われる抗毒素血清は、アナフィラキシーショックも起こりにくいこと妊娠してても安全に使えることがわかっています。

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